宮沢りえさんのことが好きになりました。
※スマートフォンだと見づらいと思うのでPCで読んでいただけると嬉しいです。
このインタビュー記事がすごいです。
あまり言語化できていない部分もありますが、ご紹介したいと思います。
僕は糸井さんがつくるものや使うことばにとても魅力を感じていて、尊敬しています。そのこともあって少しはひいき目で見てしまっているところはあるかもしれません。しかし、宮沢さん、糸井さんの魅力だけではなく、このインタビューは編集もとてもうまいです。
まず導入部分
(場所は、ヨーロッパ調の雰囲気があるスタジオ。ふたりはカメラの前。対談の前にまずはスチール撮影を、という場面です)
場面説明をすることで読者を引き込みます。そのうえではじめはカメラマンの言葉も入っています。状況説明をしている記事はみかけますが、カメラマンの声が入っているのは珍しいです。
- 糸井 そうかぁ‥. 。
- いやぁ、あのりえちゃんがなー。
- 宮沢 ふふふふ。
- 糸井 だって、子どもだったんだもん。
- ぼくは子どものりえちゃんと遊んでたんだから。
- 仕事っていいながらさ。
- カメラマン では次は、おふたりで向き合ってください。
- 糸井 向き合うの? 照れくさいね。
もともとの糸井さんと宮沢さんの関係が家族に似たものなのでしょう。とても親密な様子が感じられます。
このインタビューには相づちがかなり多く挟まれています。あまりに多いとリズムが悪くなってしまう場合もありますが、この記事では会話の雰囲気をつくることに成功しています。
もちろん、こうした編集だけではなく、宮沢さん、糸井さんの口から生まれることばもとても魅力的です。
- 宮沢 あきらめることはでも、美しいです。
ほー、先日ご紹介した『諦める力』と似たようなことでしょうか。
- 糸井 りえちゃんがこのまえ「ほぼ日」のページで、
- 演出家の(デヴィッド・)ルヴォーさんと
- 話をしているのを読んで、
この子は引用じゃない言葉を
ずいぶん覚えたなと思いました。
かっこいいなぁと。
つまり、借り物の、使えない言葉は
ひとつもしゃべっていない。
きょうもそう。
すごいと思うんですよ。
使えない言葉を使っている覚えはないでしょ?
- 宮沢 ないです(笑)。
- 使えない言葉は使えない。
まだまだ未熟なせいで僕は使えないことばもつい使ってしまいます。どう生きたらこんなことが言えるようになるのでしょうか。
宮沢りえさんのことをあまり知りませんでしたが、この記事を読んだだけで好きになってしまいました。誰かについて記事を書くとき、その記事だけで好きになってもらえるというのは素晴らしい力だと思います。まだまだ大したことはないですが、僕も見習います。
最近インタビュー記事が好きなので、おすすめのものがあったらぜひ教えてください。よろしくお願いします。
この記事を気に入っていただけたら、シェアや購読をお願いします。
とてもはげみになります。