写真家の鈴木心が教える、簡単にスマホの写真がうまくなる方法
現在いろいろなところでご活躍されている写真家、鈴木心さんをご存知でしょうか。実はご縁があってサークルの活動として、写真を専門としていない人向けに鈴木さんにいろいろ教えていただけることになりました。
その記念すべき第1回は「ちょっと写真がうまくなっちゃう授業 #1」と題しまして、主に写真がうまくなる簡単なテクニックについての講義でした。
この講義が簡単ながらも、写真の美しさを格段に向上させる秘訣が詰まっていると思ったので、ご紹介します。ブログで使う写真を撮るときや、友だちとの写真を撮るときなどの参考にしてください。
目次
鈴木心さんとは
軽く写真の紹介をさせていただきますと、
JR SKISKIのキャンペーン広告(去年は「ぜんぶ雪のせいだ」でしたね。)の写真を撮ったり
「答えは雪に聞け」その一連の広告、今年も撮影させて頂きました。 pic.twitter.com/W8KxjP7Pt8
— SUZUKI Shin (@suzukishin_jp) 2014, 12月 10
などなど。かなり有名な方の写真を撮っています。その他にも、ワークショップを開いたり、一般の方の写真を撮るお仕事もされています。今年のコミックマーケットにも呼ばれているようです。
と、鈴木さんのご紹介はこれぐらいにして、さっそく内容に移りたいと思います。
カメラと目は似ている。
カメラは目と似たような構造をしています。だから目の構造を知ることでカメラの使い方もだいぶうまくなるとのことです。
写真を撮るときに大事なキーワードは2つ。
それは視点と視界。
視点
まずは視点について説明します。人は左右方向には200度近くまで見渡すことができます。しかし、実は本当に見ているのはその中の1点だけなのです。
それを試す実験をしたいと思います。
1、両手の人差し指を立てて、少し離してならべてください。
2、右手の人差し指の指紋のどの線を見ているかわかるぐらいに1点を見つめる。
3、その状態で左の人差し指を見てください。
できませんよね。なんとなく見える範囲に左の指もありますが、指紋の1本の線まで見ることはできないはずです。広い範囲を見ているようですが、実はちゃんと見えているのは1点だけで、普段は絶えず動かしているためいろんなところが見えているように感じているだけです。
自分がどの点を見て、被写体を魅了的に感じたのか自覚することで、カメラでフォーカスすべき場所、フレームに入れるべき範囲がわかりやすくなります。
視点の例
1、眼から最も近い視点 窓のゴミ
2、眼から最も遠い視点 朝日
窓のゴミと朝日、どちらを撮りたいかと言われたら、たいてい朝日ですよね。自分が撮りたいものはなんなのか、視点はどこにあるのかを意識すればフォーカスすべき場所は間違えないはずです。
同じ場所から全く同じアングルでも視点の表現はこんなにレンジがあるので、自分の視、点がどこにあるときに「はっ!」としたかを自覚的にえらびましょい
※写真と引用は鈴木心さんのものです。
iPhoneで人を撮るときは、なんとなく顔のあたりをタップして撮ることが多いと思います。けれども、プロ方の撮影ともなると、かなりズームして瞳の黒目の中心に焦点をあててから全身の写真を撮るそうです。
めちゃくちゃズームして黒目の中心に焦点を合わせてから、
↓
撮る。
視点を意識することで、自分が魅力的に感じたところをきちんと表した写真が撮れるようになります。
視界
さきほど軽く触れましたが、人は左右方向には200度近く見ることができます。カメラにも同じように見える範囲が決まっています。これを視界と言います。カメラの視界にどれくらいものを含めるかどうかは、写真のかなり大事な要素です。
たとえば、この3枚の写真。
ほぼ同じところを中心にしながらも、だいぶ印象が違いますよね。
どこまで含めた写真を撮るか、というのは何を撮りたいかによって変わります。自分の視点に自覚的になれば、本にかかっているビニールの端が撮りたいのか、本棚に整然と並んでいる様子が撮りたいのかもわかるはずです。プロになるとまた話が変わってくるのかもしれませんが、素人が撮るときに意識すべきなのはこれぐらいの粒度でしょう。
水平垂直
ここまではわりと理論的なところでしたが、最後にちょっとしたテクニックをご紹介します。これが今回の講義のもっとも大事なポイントです。
視界を意識したときに、撮りたい部分以外にも目をやることになると思います。たとえば、先ほどの本を撮ろうとした写真。
この写真はちょっと意識するだけできれいな写真にできるんです。ちょっとしたテクニックを使った写真はこれ ↓ です。
わかりますか?もっと大げさにやると、
↓
つまり、写真の中にある線をできるだけきちんと水平垂直にそろえるだけです。(僕の写真は少しずれていますね。)
これをやるだけでよりきれいに整った印象の写真が撮れます。斜めの線が増えると、頭の中で処理しなければならない要素が増えるため、少し見づらくなってしまうのです。
このテクニックは外で写真を撮るときも同じです。
こうじゃなくて
↓
こう
iPhoneで撮るときは、設定 > 写真とカメラ > グリッド で水平垂直の線を表示しながら練習しましょう。こんなの簡単にできるでしょ、と思うかもしれませんが、ぶれたりして意外と難しいです。ぜひ試してみてください。ある程度なら撮った後の編集でも調整できます。
まとめ
どこに視点があるのか自覚して、どこまでを視界に入れるのか考えた上で、視界に入っている直線をできるだけ水平垂直に揃える。これだけで写真がきれいになります。
素人でもできるほど簡単でありながら、写真をきれいにできるテクニック。今回は第1回ということで軽めの内容でした。また次回も記事にしようと思っています。お楽しみに。
鈴木心さんのいろいろ
公式Web サイト
仕事の写真
twitterやってます。
積極的に買ってでもやるべき苦労と、全力で逃げるべき苦労はどうやったら見分けられるのだろうか?
— いろぷら→センスを磨く方法について書く/デザイン/マンガ/仮想通貨 (@irodoriplus1) 2014年12月20日
「鈴木心」が気になるなら、こちらはいかがでしょう。
こんなマンガがあったのか!メディア芸術祭 受賞マンガ 32作品まとめました【2014-12-20更新】 - いろどりぷらす 略して いろぷら
【BGM】作業効率がアップしそうな自然音、環境音が聴けるおすすめサービス9選 - いろどりぷらす 略して いろぷら
大切なこと1つ守るための諦める力 - いろどりぷらす 略して いろぷら
いつも読んでくださってありがとうございます。
気に入っていただけましたら、シェアや購読をお願いします。
とてもはげみになります。