民は正義(システム)に何を求めるかー『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』
公開日に見に行ったのですが、書こうと思いつつ感想が書けませんでした。主にまだ見ていない方向けにあらすじや感想を載せています。
公式予告PV
あらすじ
西暦2116年、「シビュラシステム」を輸出し、世界に広げようと計画する日本政府は、内戦状態のSEAUn(シーアン=東南アジア連合)の首都シャンバ ラフロートにシステムを実験的に導入。しかし、SEAUnからテロリストが日本に密入国し、シビュラシステムの中枢に攻撃をしかけてくる。公安局刑事課一 係の常守朱は密入国者たちと対峙するが、やがて彼らを裏で手引きしている人物の存在が浮上する。その人物は、公安局刑事課一係の執行官だった男で、常守朱 のかつての仲間だった。(http://eiga.com/movie/80163/)
感想:『狡噛さぁん... 』
あらすじからして、テレビアニメ版を見ていない人は置いてけぼりなのはわかると思います。ただ、内容的にはつながっているわけではないので、1期を見て世界観を把握していれば十分です。
この映画の見どころを挙げると、
・朱ちゃんがイケメンすぎる!(微エロ)
・大迫力な戦闘がかっこいい!
・宜野座さんのポニーテール!
・狡噛さんイケメン!
・狡噛さんいい体すぎる!!
とまぁ、ファンは絶対に見たほうがいい内容てんこ盛りです。
テーマはシステムの海外移植
サイコパスのアニメが好きな人って、キャラクターが好きで見ている人ももちろんいると思うのですが、プロットに注目してアニメを見ている人が多いのではないでしょうか。僕はそのタイプです。プロットに興味を持っている方は映画も楽しめるはずです。
テレビ版では海外の様子はちらっとニュースの報道として触れられているだけでした。劇場版では東南アジアの紛争地域の中心が舞台です。テーマはシステムの海外移植。
映画を見ているときに、マズローの欲求5段階説のことを思い浮かべました。知らない方のために軽く説明します。人間の欲求には5段階あると言う。それは生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求。これらは下記のピラミッドの下の階層のものが満たされると、1つ上の欲求を求めるようになる。
たとえば、僕らが生きる現代の日本であればほぼ安全は確保されているため、それより上の「所属と愛の欲求」や「自己実現の欲求」に注目が集まる。一方、社会制度が崩壊して秩序が成り立っていない発展途上国のような国においては、生理的欲求や安全の欲求が第一に求められる。
サイコパス1期における日本では、シビュラシステムによってあらゆるものが数値化された社会で、その限界に朱や槙島が問題提起する物語でした。それはあくまで、安全が保証された社会であったからこそ、「この社会のシステムで人は幸せなのか」と考えることができたわけです。
一方、劇場版の舞台は紛争地域の東南アジア。法による秩序が崩れてしまったような国においてはシビュラシステムのように強引であってもはっきりと数値化されている社会の方が幸せなのでしょう。
公式のいろいろ
公式HP
『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』場面カット。2期より登場したライフルのような"強襲型ドミネーター"で宜野座が狙うのは?!その他にも新メカが多数登場。映画ならでは、劇場版こだわりの迫力と魅力。ぜひ劇場で!#pp_anime pic.twitter.com/9tPUQyvju0
— PSYCHO-PASSサイコパス 公式 (@psychopass_tv) 2015, 1月 16
主題歌:凛として時雨『Who What Who What』
※1月22日にトークショーを行うようです。詳細は下記のリンクから。
「劇場版 サイコパス」、大ヒット記念で「黒幕スタッフ討論会in シアター」を開催! 塩谷直義や虚淵玄が劇場に登場 - アキバ総研
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私はあなたになりたいの ー『累』松浦だるま - いろどりぷらす