いろどりぷらす

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ふつうの生活に彩りをプラス!おもしろいコンテンツを紹介したり、考えたことを書きます。

『ダンジョン飯』に学ぶ、生産性を高めるための「想定力」

 

どんな事からも何かしら学び取れる人は最強だと思うんですよ。

学力を「学ぶことができる力」、「学べる力」としてとらえるべきだと考えています。(学ぶ力 (内田樹の研究室))

と内田樹さんも言ってますしね。笑

 

以前から単なるマンガの感想ではなくて、読んだ人のためになる記事を書きたいと思っていました。ということで、『マンガから学ぼう!(仮)』第1弾といたしまして、今回は『ダンジョン飯』というマンガを取り上げます。

 

目次

1-1 『ダンジョン飯』はどんなマンガ?

1-2 「想定力」が大事

 

2-1 「想定力」とは「もし〇〇だったら」と考えられる力

2-2 「想定力」が身につくと、段取りがうまくなる?

2-3 「想定力」が身についていないと、チャンスを失う

 

3-1 「想定力」はどうやって身につける?

3-2 「想定力」を鍛えている勝間和代、齋藤孝の実践例

 

『ダンジョン飯』はどんなマンガ?

先日、『ダンジョン飯』というマンガ読んだんですよ。読んでいない方のために軽く概要を説明したいと思います。 未読の方はこちらも参考にどうぞ。 

RPGの世界で生きるとはこういうこと。『ダンジョン飯』は生活感満載のグルメマンガでおもしろい (九井諒子) - いろどりぷらす

『ダンジョン飯』読んだらこれをやれ!生きるために何でも食べる『ダンジョンマスター』 - いろどりぷらす 

 

どんなマンガなのかというと、ダンジョンの奥に仲間をとらわれてしまった上に、一文無しになった主人公たち。一刻も早く仲間を助けるために奥へ進まなければならない。いちいちお金を稼いでいる時間はないので、食料はダンジョン内で調達しよう。モンスターを食べて生きていこう、というのがあらすじです。

 

このマンガがおもしろいのは、普段は「架空の世界だから」ということで見過ごされてしまうゲームの世界を、現実のものと想定して描いているところにあります。たとえば、このスライムの描写。  

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スライムを架空のモンスターとして捉えるのではなく、生物学的に描いています。ゲームをゲームとして楽しむだけではなく、「これが現実だったらどうなるんだろう」と想定したからこそ、こういうマンガが描けたのでしょう。 

 

ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス(ハルタ))

ダンジョン飯 1巻 (ビームコミックス(ハルタ))

 

 

「想定力」があるとデキる人になれる

この想定する力が仕事においてもとても大事なポイント。「仕事ができる」ということにはいろんな捉え方がありますが、そのうちの1つに、短時間で高い生産性を発揮できる人、という捉え方があると思います。

 

僕は大学生なので週5日働いているわけではありませんが、ある程度大きな組織で活動をしています。自分の周りで「仕事ができる」と言える人は、短いミーティングの時間で意味のある決定を導いたりできる人です。想定力を高めて、たくさん段取りの法則を身につけることで、効率よく仕事ができる人になれます。 

 

「想定力」とは「もし〇〇だったら」と考えられる力

想定力とは一言で言うと、いろんな「もの」、「こと」を見て「もし○○だったら」と考えられる力のこと。

 

たとえば、朝7時に最寄り駅で会社に向かう電車を待っていたとする。そこで考えてみる。もし、自分が電車の車掌だったら、と。どうやって、あれだけ時間も位置も正確に停車できるのだろうか。操縦席から見える景色になにかしらの目印があって、「あの白い長い建物を通過したらブレーキをかけ始める」と決めてるのかもしれません。 

 

雑誌を手にとった時は、「この記事はどういう過程を経て作られたのか、なんでこういう表紙の見せ方にしたのだろうか」と制作側に立って考えてみる。ブログを読んだら、「なぜこんな構成にしているのか、なぜこの題材を扱っているのか」と考えてみる。

 

 このように「もし◯◯だったら」と、たくさんの状況を想定すると、自分の中に「こういう状況だったらこう振る舞う」というような行動のパターンが溜まっていくことになります。だから、目の前にある結果からプロセスを何度も思考、検証する習慣があると、必然的に段取りがうまくなってくる。

 

結果からプロセスを推測し、頭のなかで何度も検証するトレーニングをすることで、今度は自分が仕事をするときにプロセスと結果がすぐ結びつく。(『段取り力』齋藤孝 p.34) 

段取り力

段取り力

 

 

「想定力」が身につくと、段取りがうまくなる?

段取りがうまい、というのは物事をスムーズに進行させられるということ。たとえば、飲み会の企画を任されたとする。予約を取るだけなら、何も知らなくてもできるでしょう。時間、予算、人数などの要望を満たすお店を見つけて、電話をかければいい。

 

しかし、いざ飲み会が始まるとなると、どこの席に誰が座るか、誰がどのタイミングで乾杯の音頭をとるのか、といったことを事前にいろんな状況を想定し、対策を考えられているかどうかで、段取りの良さが表れます。

 

飲み会であれば、その場のノリで済むかもしれない。けれど、会社の大きなプロジェクトを進めるときに、その場その場で考えるのではなくて、事前にいろんなプロセスを頭の中でイメージしたことがある方が圧倒的に生産性が高くなります。

 

「想定力」が身についていないと、チャンスを失う

「想定力」のある人は、段取りよくスムーズに物事を進められる上に、チャンスをつかめる。しかし逆に、「想定力」がないとチャンスを逃してしまう。

 

僕の中で「想定力」がないがゆえにチャンスを逃してしまった象徴的なイメージは「QBK」という言葉にあります。「QBK」とは「急に ボールが 来たので」の略。2006年のFIFA ワールドカップドイツ大会で、対クロアチア戦の後半に決定的チャンスを外してしまった柳沢選手の発言としてネットで話題になりました。

 

 

もちろん、この状況の場合は疲れで足が動かないといった要因はあるでしょう。しかし、ゴール前に自分が立っていて、右側のペナルティエリア手前にボールをもった味方がいたら、何かしらのタイミングで自分の足元や目の前にボールが来るかもしれない。これが想定できていたとしたら、「QBK」のような発言をせず、ネット上でいじられずに済んだかもしれません。

 

大体、チャンスは急にやってくるものです。自分の準備が完璧に整った状態で「よし、こい」と思った時にタイミングを見計らってチャンスがやってくる、なんてことはまずありません。いろんな状況を想定できるようになりましょう。

 

「想定力」はどうやって身につける?

では、こうした想定力はどうやって身につけられるのか。僕が実践している例よりも、世の中ですでに活躍されている方が実践している例を取り上げたいと思います。

 

「想定力」を鍛えている勝間和代、齋藤孝の実践例

1. 勝間和代さん

私のお薦めは、毎朝と1週間の始めごとに時間をとって想像訓練を行うことです。

 

毎朝スケジュールを確認しますが、そのときにこれから誰とどんなふうに会って、どんな会話をして、何を準備しておくべきかをざっとでいいので考えて想像します。(『起きていることはすべて正しい』勝間和代 p.223)

想像訓練のやりかたは人によって違うと思いますが、私はこれらを画像でイメージしています。この人とこんなふうにあって 、こういう会話をしながらなど、相手の顔や会う予定の会社の会議室などで、想像するのです。

 

相手にこのような提案をしなければならないとか、自分はこの本を持っていこうとか、このような話をしなければいけないから、プレゼン資料を準備してこのように説明しようとか、頭のなかでリハーサルをするのです。(『起きていることはすべて正しい』勝間和代 p.224) 

起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術

起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術

 

 

2. 斎藤孝さん

テレビを見るときも、番組がどういう構成で進んでいるのか、裏ではどんな仕込みが行われているのか考える。(『段取り力』齋藤孝 p.172)

目の前にあるものをきっかけにして、「自分が制作側だったら」という想定でイメージをふくらませるということですね。

 

質の高いヒット商品が生まれてくる段取りを見て、モノの作り方を学びたいと思ったのだが、メイキングビデオをうまく使うと裏段取りを見抜く目が養われる。(『段取り力』齋藤孝 p.172)

単に、自分でイメージするだけではなくて、実際に裏側でどんなことをしているのか見せてくれるメイキング映像を見ることで、自分とは違う環境にいる人の立場が想定しやすくなる。 

 

3. 九井諒子さん

最後に、この記事の取っ掛かりになった『ダンジョン飯』の作者である九井さんの想定力を見てみましょう。これはあくまで想像です。『ダンジョン飯』の中には、『ダンジョンマスター』『ウィザードリィ』といったゲームを感じさせる要素が見受けられます。

 

おそらく、ゲームをプレイしているときに、「もし自分がRPGの世界に住んでいるとしたら」というように現実の世界として考えてみたのではないかと思います。もちろん想像でしかありません。けれども、そういう想定のストックがあるからこそ『ダンジョン飯』だったり『ひきだしにテラリウム』といった異色の世界が盛りだくさんの作品が描けるのでしょう。

 

おわりに

 

・「想定力」とは「もし〇〇だったら」と考えられる力のこと。

・様々な状況を想定する力を身に付けることで、生産性が上がる。

・訓練をすれば、「想定力」は身につく。

 

というのが、この記事の主旨です。企画的に仕方がない部分もありますが、若干こじつけ感があるのは否めないですね。けれども、こうやって考えるのはけっこう楽しかったので、何回か同じようにマンガから何かを学ぶ、という記事を書いてみたいと思います。最後まで読んでくださってありがとうございました。何かしら役立つようなことがあれば幸いです。 

 

「想定力」が気になるなら、こちらはいかがですか。

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*1:『ダンジョン飯』1巻 p.30